2年ぶりにカメラ熱が高まってきました。外出時に目についたものを、気の向くままに撮っています。いわゆるスナップシューティングを楽しんでいます。
スナップシューティングの面白さは、ある瞬間の関心事が視覚化されることです。道端の花、店の装飾、ビルのドラマチックな陰影、味のあるジジイ(味ジイ)など、ふと気になったものをただ撮る。その写真には、ちょっとした小咄のような面白みが含まれていれば十分です。「イェー!」や「ワーオ!」など望まず、「ほう。」で十分。
このジャンルの写真は、型に頼らないほうが面白いです。名人や巨匠と言われる人々の写真も見ましたが、どうにもアートを狙いすぎていて、ライブ感や素直さに欠けます。「スナップシューティング言語」と言える撮影スタイルでどこか類似してしまい、景色や感性の違いが弱まっている感じがします。絵としてパンチがあっても、アートしすぎていて、響かない。
もちろん構図や露出などの基本が皆無では、何に注目してるのか不明なドヘタ写真ばかりになってしまい、見る気が起きません。一定の型はあった方がいいですが、型を守ることより、「何に心が動いたのか」だけをシンプルに伝えることが重要でしょう。例えるなら「拾った山菜を味噌汁にする」「摘んだ野草でまんじゅうを作る」ぐらいの知識と素朴さがちょうどよいです。
ちなみに SNS だと「#写真好きな人と繋がりたい」のようなハッシュタグで他人と繋がろうとする人が多いですが、上述のように極めて個人的な写真の撮り方をしている僕は、むしろ 「#写真好きな人と繋がりたい、などと言う人と繋がりたくない」 です。SNS に歪められてない、誰とシェアする気も無い、「いいね!」を欲しがらない感性を、僕は好みます。
こんな低い意識で撮った写真を、主に ドンブラー (Tumblr) で公開しています。よろしければご覧ください。